Masahiro Saito
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海路を陸路から望む
2011
映像:6min 30sec
撮影地:北海道 小樽ー札幌間
北海道の札幌駅と小樽駅を結んでいる函館本線を走る電車から見える海景を撮影した。
この路線をはさんで反対の陸側すぐにあるは山はかつて炭鉱で、路線の一部はその炭鉱から採掘された石炭を積出港に運搬する役目を担っていた。
撮影した海景、石狩湾に面する小樽の町は北前船の寄港地として栄えていた。
北前船とは、江戸後期から明治初期にかけて西廻り航路(日本海、瀬戸内海、大阪を結ぶ航路)を中心に往来した買積み廻船だ。
買積み廻船は商品を預かって運送するのではなく、船主自体が行く先で商品を買い、それを売買することで利益を上げる廻船のことを指す。
これらの船は春先に大阪を出航し、瀬戸内海沿いの港で塩や米などを買いつけ、下関から日本海沿いに蝦夷地へ向かいこれらの商品を売ると共に、鰊や昆布を買い付ける。帰りは来た航路を戻り、寄港地で蝦夷産の品を売りながら大阪へ戻る。
当時の一時代を築きあげた北前船だが、
やがて
時代と共に衰退する。
明治以降、電信の発達により先物取引としての北前船の優位性は失われ、鉄道が物流の中心となり、北前船は姿を消した。
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